Q
ホームページを作成した際に「ユーザビリティを良くする」とは、具体的にどのようなことですか?
A

ユーザー(相談者)がホームページを見やすく、必要な情報にスムーズにたどり着けるように設計・構成することを指します。
たとえば、相談したい分野(離婚、相続、借金など)がすぐに見つかるメニュー構成や、スマートフォンでも読みやすいレイアウト、問い合わせページまでの導線がわかりやすい設計などが、ユーザビリティの改善にあたります。


ホームページのユーザビリティとは
現在、法律事務所のホームページへのアクセスは、スマートフォンからの閲覧が大半を占めています。特に一般の相談者は、通勤中や外出先からスマートフォンを使って検索・閲覧するケースが多く、スマートフォンでの見やすさ・操作のしやすさが非常に重要です。
しかし、実際にはホームページを制作する際にパソコン画面でのデザインだけを見て判断してしまうことが多く、スマートフォンでの閲覧を想定した設計がなされていないケースもあります。
そのため、業者選定時にはパソコン画面の美しさだけで判断するのではなく、スマートフォン表示の使いやすさまで確認することが大切です。
スマートフォン対応で注意すべきポイント
かつてはスマートフォンでPC用ページがそのまま表示され、文字が小さく拡大しないと読めないホームページが多数存在していました。現在はGoogleもスマートフォン対応を重視し、モバイルフレンドリーアップデートにより対応していないサイトの評価を下げています。
さらに、PCとスマホでページ数が異なる、あるいは別URLで構成されているホームページもあります。この場合、検索結果に表示されるページと実際の閲覧ページがずれてしまい、ユーザーにとって使いにくい構造になります。
これを防ぐために、Googleは"レスポンシブデザイン"(1つのURLでパソコン・スマホ双方に対応する設計)を推奨しています。
スマートフォン用ページにおけるユーザビリティの要素
ユーザビリティを高めるには、主に以下の2点が重要です。
- ページの表示速度
画像が重すぎたり、動画やGoogleマップ・SNSタイムラインなどの埋め込みが多いと、ページ表示が遅くなります。Googleが提供する「PageSpeed Insights」などのツールで表示速度を計測し、改善していくことが大切です。 - 操作のしやすさ
ボタン同士が近すぎて誤タップが起きないようにすること、電話番号や問い合わせボタンを常に下部に表示させること、ページの上部へ戻るボタンを設置することなどが効果的です。
特に法律事務所のホームページにおいては:
- 電話での相談予約がすぐできる
- LINEやフォームからの問い合わせボタンが常に表示されている
- 現在どのページにいるかわかるナビゲーションがある
- メニューが追従してどのページでも移動しやすい
といった構造がユーザーの利便性を高め、問い合わせにつながりやすくなります。
ユーザビリティの良いホームページの成果
スマートフォンを意識したホームページでは、
- ページビュー数の増加
- サイト滞在時間の延長
- 離脱率の改善
といったデータ上の効果が見られます。


検索エンジン対策としてのユーザビリティ
Googleの検索評価基準において、ユーザビリティは非常に重要な要素の1つです。これまでの回で説明した「コンテンツの質」「キーワードの設計」に加え、情報がユーザーに届けやすい形になっているか(使いやすいか)も、検索順位に影響します。
ホームページからの問い合わせを最大化するためには、コンテンツ、SEO、ユーザビリティの3点を総合的に高めることが重要です。
次回は、ホームページ制作における「業者選定のポイント」について解説します。
まとめ|見やすさ・使いやすさが、信頼と成果を生む
ユーザビリティの高いホームページとは、相談者が迷わず、ストレスなく情報にたどり着けるサイトです。特にスマートフォンでの閲覧が主流となった現在、表示速度や操作性の良さは、Googleの評価だけでなく、相談者の信頼にも直結します。ページビュー数や滞在時間といったデータの改善はもちろん、最終的には「問い合わせにつながるかどうか」が最も重要な成果指標です。制作時にはパソコン画面だけで判断せず、実際にスマートフォンで確認し、相談者の視点で使い勝手を評価することが大切です。













