Q
法律事務所のホームページを作成(リニューアル)する上で、必要な知識とは何ですか?
A

WEBの世界を動かしているのはGoogleです。まずは、Googleの考え方や評価基準を理解することが重要です。


Googleの使命・方針を理解する
法律事務所のホームページがGoogleから評価を受け、検索結果に表示されるためには、Googleの基本理念や検索品質の評価軸を把握しておくことが必要です。
Googleの使命は、「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにすること」です。
この理念のもと、Googleは以下の3つの基本方針を掲げています:
- ユーザーを最優先に考える
- サイト運営者(弁護士)を支援する
- 情報への平等なアクセスを提供する
つまり、ユーザーにとって有益な情報を優先的に表示し、サイト運営者(法律事務所)が有意義な情報発信を継続できるよう、様々な評価・サポート体制が整備されています。ただし、「表現の自由」や「多様な意見の存在」も重視されるため、検索結果には場合によっては偏った内容や否定的な意見も含まれる可能性があります。そうした中でも、信頼性・正確性のある情報を提供することが、評価されるWEBサイトの基本です。


主なGoogle検索アルゴリズムのアップデート(法律事務所向けの視点で解説)
Googleは検索結果の品質向上のため、以下のような評価基準のアップデートを行ってきました。
- ベニスアップデート(地域検索対応)
ユーザーの位置情報に基づき、地域名+弁護士や駅名+離婚相談といったキーワードで検索した場合、その地域に根ざした事務所が上位表示されやすくなりました。 - パンダアップデート(コンテンツの質評価)
他事務所の情報をコピーしただけのページや、表面的な説明だけのサイトは評価されず、オリジナルで有益な法律情報を発信しているサイトが優遇されるようになりました。 - ペンギンアップデート(スパムリンク対策)
不自然な被リンク(意図的に集めたリンク)によるSEO効果が無効化され、正当な評価・口コミ・被リンクのみが評価対象となります。 - RankBrain(検索意図の解釈強化)
「財産分与 争いになったら」や「慰謝料 減額できる?」などの複雑な検索意図に対しても、検索意図をAIが解釈し、より的確なページを表示する技術が導入されています。 - モバイルフレンドリーアップデート
スマホ対応していないホームページは評価が下がるようになり、スマホユーザーの視認性や利便性が重視されるようになりました。 - YMYL(Your Money or Your Life)アップデート
法律・医療・金融など、人生や財産に大きく関わるジャンルの情報は、特に厳しい評価基準が適用されます。 つまり、弁護士のホームページは「正確性・信頼性・専門性」がなければ上位表示されにくいのです。
これからのSEO対策で最も重要なポイントとは?
Googleの評価軸やアップデートの背景を踏まえると、今後ホームページを制作・リニューアルする上で重要なのは、「ユーザーにとって有用でオリジナルなコンテンツを発信すること」です。
たとえば、「離婚 慰謝料 相場」で検索しているユーザーは、
- 慰謝料はいくらもらえるのか
- どんな証拠が必要なのか
- 相手が払わなかった場合どうするのか
- 弁護士に依頼したらどう進むのか
など、さまざまな情報を求めています。
これらを具体的に、かつ専門家の視点でわかりやすく記載することで、Googleからもユーザーからも信頼されるサイトとなります。
「専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)」を意識したコンテンツ作成
Googleの品質評価ガイドラインでは、以下の3つが非常に重要とされています:
- 専門性(Expertise):
法律的な根拠や判例に基づいた、専門性のある内容 - 権威性(Authoritativeness):
弁護士としての立場や実績、メディア掲載、受賞歴など - 信頼性(Trustworthiness):
実名・所属・資格表記、正確な情報発信、誤解を与えない表現
さらに現在では、「経験(Experience)」が加わったE-E-A-Tが注目されており、「実際にその業務を行っているか」「実体験に基づく情報かどうか」も重視されています。
まとめ|Googleの評価基準を理解し、ホームページ戦略に活かす
法律事務所のホームページが成果につながるかどうかは、Googleの考え方を正しく理解し、それに沿った形で構築・運用することがカギとなります。
- 地域密着・分野特化型の設計
- 専門家としての実績・視点を活かしたコンテンツ
- スマホ対応・構造最適化
- ユーザー目線での疑問解消
これらを踏まえて構築されたホームページは、ただの名刺代わりではなく「信頼獲得と問い合わせの入口」として機能する武器になります。
次回以降は、Googleの評価をさらに高めるための構造設計や導線設計について、より具体的に解説していきます。













