Q
ホームページを作成する際に失敗しないための業者選びのポイントは何ですか?
A

大切なのは「どの会社か」ではなく、「誰が担当するか」。知識と相性のあう担当者に出会えるかどうかが、成功のカギになります。


ホームページ業者を選ぶ前に
これまで、6回にわたってホームページ作成に関する基本的な考え方をまとめてきました。実際に弁護士・法律事務所がホームページを作成しようとするとき、「どのサービスを、どの会社に依頼すればよいのか?」という点で悩まれることも多いでしょう。そこで大切なのが、「どこまで自分でやるか」「どこから外部に任せるか」という整理です。


たとえば…
- 自分でできる範囲は作りたい
- 手間を省き、信頼できる業者にすべて任せたい
といった方向性に分かれます。
さらに、
- とりあえず一般的なホームページを作りたい
- デザイン性にこだわったページを作りたい
- 集客・問い合わせにつながる設計を重視したい
という目的によっても、選ぶべき業者や費用感が変わってきます。まずは、自身の方針を明確にしておくことが重要です。
ホームページ制作の費用相場を把握しよう
法律事務所のホームページ制作では、選ぶ制作会社やプランによって初期費用・月額費用ともに大きく異なります。以下は一般的な費用感の一例です。
弁護士業界以外の制作・運用にかかる基本的な費用の目安


- ドメイン取得費:
年間 約1,000円〜10,000円 - サーバー利用料:
月額 約1,000円〜4,000円 - ドメイン・サーバーの保守・管理対応:
月額 約5,000円前後 - ホームページ制作費(約8ページ):
40万〜50万円程度(ライト)
100万円前後(中小企業一般的)
200万円〜(独自のシステム構築等 ) - プロの写真撮影:
1回 約35,000円〜50,000円 - ページ追加費用:
1ページあたり 約20,000円〜30,000円
弁護士業界向けの制作費用の主なパターン
実際の制作費用は、以下のような3つの価格帯に分かれる傾向があります。
- ライトプラン型
初期費用 約40〜55万円 - スタンダード〜ハイエンド型
初期費用 約100〜150万円 - 大規模案件型
初期費用 200万円以上


ページ数やコンテンツの構成、デザインの自由度、戦略立案の有無などによって価格は変動します。
保守管理費用の相場と実情
最近では、ポータルサイトへの掲載と自社ホームページの制作がセットになった「お得なプラン」も見かけるようになりました。ただしここで気をつけたいのは、ポータルサイトで反響が出たからといって、その制作会社が作るホームページでも同様に反響が出るとは限らないという点です。
そもそも、ポータルサイトで集客できる仕組みと、一弁護士・一法律事務所のホームページで反響を得る仕組みはまったく異なります。ポータルはプラットフォームの力で検索上位に表示される構造がありますが、自社のホームページではコンテンツの質、導線設計、キーワード戦略など、個別最適化された施策が必要です。
もちろん、内容や提案がしっかりしていれば問題はありませんが、「ポータルでうまくいった=個別サイトも任せられる」と安易に判断するのではなく、きちんと中身を見極める姿勢が大切です。
「実績」や「会社の規模」ではなく、担当者の知識と相性が鍵
「弁護士ホームページ専門」や「法律事務所の実績多数」といった謳い文句を掲げる制作会社は多くあります。しかし、重要なのは誰が担当するかです。
会社の実績がどれだけ豊富でも、担当者が経験不足では、効果のあるホームページは作れません。
よくある失敗例:実績で安易に選ぶ
「検索上位実績が多いから」「制作事例がたくさんあるから」といった理由で業者を選ぶのは危険です。最終的に誰が担当するかによって、完成するホームページの質は大きく異なります。
成功するためには、担当者の業界理解・提案力・誠実さを見極めること。そのために、打ち合わせの段階で実務的な質問を投げかけ、しっかりと会話が成立するか確認してみましょう。
まとめ|業者選びは“誰と作るか”を見極める作業
ホームページ制作の成否は、制作会社の規模や実績数ではなく、実際に担当する人の能力と姿勢に大きく左右されます。いくら実績豊富な会社でも、担当者が法律業界の特性を理解していなければ、効果的なサイトは作れません。逆に、小規模でも知識が豊富で、相談者目線の提案ができる担当者であれば、成果につながるホームページを実現できます。制作会社を選ぶ際には、見積もりや事例だけで判断するのではなく、実際に担当者と対話し、「この人に任せられるか」という視点で見極めることが何より重要です。













